「ネットワーク社会の文化と創造」ICC

行ってきた。
斎藤環がプレゼンの途中で流してたNHKアーカイブスの映像にびっくし。30年前の「思春期病棟」とかいうやつらしい。
不登校で入院中の少年、学校の成績が下がることをしきりに懸念するリストカット少女。
映像を通して斎藤の言いたかったことは「今も昔も心の病のありようはそんなに変わってないのでは」ということ。

パネリストをそれぞれキーワードでまとめると
宮台:「再帰性」「エリーティズム*1
斎藤:「シンプトマティック(症状)(再帰性の無限ループを止める?)」*2
藤幡:「白痴(としてのアーティスト)」

内容についてはここの方のメモがすごくよくまとまっています↓
http://d.hatena.ne.jp/sakstyle/20060610

シンポジウムも面白かったけど、あそこに展示されてた作品も興味深いものばかり。
メディアアート」というものの理解を深めることができた気がする。

『境界線』という作品があったんだけど、四角い領域があって、その中に足を踏み入れると、人と人が直線で区切られてしまうというもので、見た瞬間「こ、これはATフィールドだ…!」とか思ってしまったw
人と人の間の境界≒壁≒ATフィールドを可視化。

あとは『無響室』。音が全く響かず、外からの音も遮断されてる空間なんだが、入った瞬間、異様な息苦しさを感じた。中で人と話していても自分の声が相手に届いてるのか心許ない。「音」っていうのは「空気」と同じようなものなんだなぁ。

藤幡氏の『無分別な鏡 Unreflective Mirror』、自己言及の危うさをそのまま表したかのような作品。
メガネをかけて鏡を見ると、鏡には自分の姿は映らず、自分のかけたメガネがふわふわ浮かんだ姿だけが映る。鏡像段階論とか言い出しそうな作品。

*1:まぁいつも言ってることだったね

*2:これは12月のイベントでも言ってたね