「ネットローカルアイドル」の可能性―Perfume/桃井はるこ/中川翔子

昨日のアツい「モーニング娘。学会」*1からの帰路のバスの中で考えてみたのですが、


ローカルアイドル」あるいは「ネットローカルアイドル*2の可能性を示しているのはアクターズスクール広島から上京し、現在人気上昇中の「Perfume」に限らず、すでに現象としていくつか現れてるんじゃないのか。
という仮説です。


さいごのろっく(DVD付)例えば、高校時代からオタクであることを自覚し高校の学園祭などから自己表現し活動を続け、最近は「萌えはロックだ!」と叫び、音楽でオタクたちを肯定し、活動初期からインターネットを使いこなして情報発信を続け、「UNDER17」として美少女ゲーム、アニメなどの音楽に関わりアキバ系アイドルの先駆け的存在*3であり続ける「モモーイ」こと「桃井はるこ」は「秋葉原」の「ローカルアイドル」と呼べないだろうか?


しょこたん☆かばー~アニソンに恋をして。~(DVD付)あるいはプロフィールの「好きな場所」に「中野ブロードウェイ」と当たり前であるかのように書き「しょこたん☆ぶろぐ」では過剰と思われるほどのコスプレ写真、「おでこに文字」などの情報発信をケータイから続け「新ブログの女王」の座を得つつ、学年に1人はいそうな絵が異常に上手い女子オタクのように絵をさらっと描き、溢れんばかりのヲタ知識をオタクさながらに披露し「オタクアイドル」と呼ばれ、松田聖子が大好きな中川翔子は「中野」の「ローカルアイドル」とも呼べないだろうか?


2人いずれにも共通する点は、

  • 「インターネットによる情報発信」
  • 「自分の趣味を披露し表現するセルフプロデュース感」

この2点が上げられる。
対して相違点はインターネットのHTML手書きにこだわっていたモモーイがバソコンに親和性が高いのに対し、ブログに写真つきメッセージを軽々と送信するしょこたんはケータイに親和性が高い点だろうか。


screenshotそうだ、「しょこたん☆ぶろぐ」は衝撃だった。
しかも彼女は旧女王、眞鍋かをりはおろか他の誰の追随を許さないところまで行ってしまった。

この先、ブログで彼女を越えることははたして可能なのだろうか。


彼女、中川翔子は「ケータイブロガー」の先駆者でもある。「ケータイ」のスペック、パソコンに比べて限定されてはいるが「速く簡便であること」を最大限に引き出し、まるで友人のような「親近感」を生み出すことで彼女は「ブログの女王」の座をまさにその手中に収めてしまっているのである。
Perfumeもブログを始めたが、さすがに先駆者のあのブログのレベルには及んではいない。


Perfume 〜Complete Best〜 (DVD付)「ケータイ」という「限定された可能性」を最大限に引き出すこと。
これはどこか「ローカルアイドル」という「ローカルさ」という限定性に可能性を見出す私たちの視線にどこか似てはいないだろうか。
「国民的アイドル」という「大きな物語」=「虚構」が不可能になった今、乱立する「ローカルアイドル」の「物語」に「アイドル」の1つの可能性を見出すこと、そしてその可能性はすでに現れ始めている。
タイトルに挙げた「アイドル」たちにはその徴候が見えているはずだ。


参考


*1:ちまたでは「モ学会」などとすでに略称をつけてる方がいらっしゃって「モダン学会」とか「喪男学会」とか変なかんちがいされるのではと心配ですが

*2:造語:インターネットによって広まったローカルアイドル

*3:そして彼女はあまりに時代に先駆けすぎた