沢尻エリカ騒動で逆にエリカ様に萌えてしまった!

こういう発言は沢尻エリカファンの女性陣から反発を喰らってしまうかもしれないが、

これ見事なまでのツンデレっぷりじゃないか!


 映画の中の大学生とは別人のような金髪のカツラと、ワイルドな緑のヒョウ柄のドレスで観客の度肝を抜いた沢尻は、最初から様子がおかしかった。司会者から一番思い入れのあるシーンを聞かれると「特にないです」と突き放すように答え、不機嫌モードは全開だった。しかしその場が凍りつくように不穏な空気になったかというとそうでもなかった。観客は意外と沢尻の“女王様キャラ”に寛容で、会場からは笑いも起きていた。

 そんな雰囲気を必死に立て直そうと、沢尻が撮影中にクッキーを焼いて差し入れし、現場の雰囲気をひとつにしたエピソードを司会が披露し、行定監督も「こんなことをしてくれる女優さんは初めてでしょう」とフォローに務めたが、それに対しても沢尻は「別に」の一言ではねつけ、共演者たちも苦笑していた。

 しかし、最後にほんの少しだけ素顔を見せる瞬間があった。キャストたちが会場を後にしようとするそのとき、前を歩く子役の山口の背中に優しく手を当てて、誘導するようなしぐさを見せたのだ。ほんの一瞬だったが、ぶっきらぼうな態度とは明らかに違う優しさが感じられた。


今まで沢尻エリカには否定的な見方しかできなかったが今回の動画を見て彼女の魅力に目覚めてしまったよ。


そして彼女、そして若い女性から彼女が支持される理由がわかった気がする。

彼女は「現代に生きる女性、あるいは女子の困難」を体現している。

具体的に言っちゃえば「女性(女子)にとっての自立」の問題なんだけど。

彼女が女子高生などから一定の支持を得ているのだとすれば、それは彼女が「女性(女子)にとっての自立」とは何かを沢尻エリカなりに態度で示しているからなんだと思う。

僕は彼女を「アイドル女優」ということに否定的だったが今回の件で彼女は「アイドル女優」なんだと逆に思った。

「アイドル」たちは女性、あるいは女子たちにとって「自立」の問題と結びついているのかもしれない。


僕は以前「アイドル/アーティスト」という分け方をしたとき、id:nancyさんから次のようなコメントをいただいた。

id:nancy『ちょっとしつこく。
歌手をアイドルとアーティストっていう風に区別することにはちょっと不満がありますが、プロデュースされるだけなのがアイドル、自分自身で楽曲に関わっているのをアーティストとするとして、そういうアーティスト的であることが同性から指示を得るのだとすると、やっぱり女子の自立みたいな問題になってしまうのかなと思いました。
求められるままに、必要とされるままの女を演じ続けることがアイドルとしては多分最も正当なんでしょうが、それは自己のある女、個性のある女として見られないようで。
でも私がアイドルを尊敬しているのは、それをやってのける根性とかプロ意識なんですけどね。アイドルのセルフプロデュースというやつです。

http://d.hatena.ne.jp/musumelounge/20070829/1188338847

女優という仕事も場合によって監督に「求められるままに、必要とされるままの女を演じ続けること」が必要とされます。

沢尻エリカも映画の中では監督から与えられた役割を演じきっているのでしょう。

僕はこの件をピロシさんのmixi日記で知りました。彼の日記の次の部分にとても共感しました。

それに『クローズド・ノート』なんて、
どうせ観る前からクソ映画だってわかる代物な訳で、
思い入れのあるシーンを聞かれて「特にない」っていうのも
マトモな頭の持ち主なら当然だと思いますけどね。

結局「王様は裸だ」って言われて戸惑っているようなもんですよね。
沢尻エリカの無礼を非難する前に、経済の論理だけで
クソみたいな映画を量産する自分たちのクソ虫ぶりを恥じ入るのが先でしょうが。

最近の彼女のファッションを見るだけでも、
どれだけ彼女がストレスフルな環境にいるのか、
心理学者じゃなくても、人を思いやる心があればわかるでしょう。

周囲から強力に押し付けられる
他の誰でも入れ替え可能な『正統派美少女』のイメージを
なんとか否定しようとする悲壮な態度の表れだと思いますよ。

入れ替え可能な美少女の私なんて大っ嫌いっ!!
だけど、誰か私を見てっ!!

正に『エヴァンゲリオン』のアスカちゃん状態じゃないですか。
最近『エヴァ』を観直していて思ったのは、
何で加持さんはアスカの想いもジレンマも分かっていたのに、
彼女を抱きしめてあげられなかったんだろう、ってことなんですよね。
まあ抱きしめるのはシンジ君でも良かったんだけど、
シンジ君はそういうことができないからシンジ君なんでね。


問題は「沢尻エリカ」という女優を、彼女の個性を活かし素材として上手く使える人材がいない映画業界にもあると言えます。


僕は映画をよく見る人間ではありませんが『間宮兄弟』という映画は「沢尻エリカ」という個性、素材を上手く活かしていたように思います。

レンタルビデオ屋の店員、直美ちゃんを演じ、間宮兄からの「カレーパーティ」の誘いを一度「断るっ!」と言った次の瞬間、


「うっそだよーん」


と言う彼女はとてもかわいく見えたのをよく覚えています。

僕は彼女は邦画界に欠かせない女優のひとりだと思います。

今回の件で単純に彼女を映画界、芸能界からはぶられることだけは避けなければならない。

むしろ私たちは今回の件から現在の邦画界のある種の不毛さを読み取ることが必要でしょう。



関連

何やってんのwww



PS
書いてて、これは丸っきり「天皇家」の雅子様問題と重なって考えられるじゃないかと思ってしまった…。

まぁ本質的には別な問題なんだけどね、エリカ様問題とは。天皇は特殊な存在ですから。